ホーネット250のフロントブレーキキャリパーのオーバーホールのやり方(NSR250R/MC28と同じ)

どーも、ホデナスです。


VTRのフロントブレーキをグレードアップ考えてまして、中古でホーネット(MC31)純正のニッシン製対向4ポッドキャリパーを入手しました。



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ちなみにこのホーネットのキャリパーは色違い等はあると思いますが、基本的にはNSR250R(MC28)、RVF(NC35)、CB1000SF(SC30)、VTR1000F(SC36)の純正右キャリパーと一緒です。これらのオーナーさんがいればぜひ参考にしてください。



付属のブレーキパッドは相当摩耗しており、ブレーキピストンの汚れ具合からみても要オーバーホールな感じです。


対向型のキャリパーのオーバーホールは初めてですが、原理は基本片押し型と一緒なのでなんだかいけそうな気がするー!


……………..




それでは早速やっていきます。




キャリパーの分解


まずはキャリパーの分解です。


1.ブレーキパッドの取り外し

下記のプラグキャップをマイナスドライバーで取り外すと、ブレーキパッドを止めているパッドピンがでてきます。そのパッドピンを 六角レンチで 取り外せばブレーキパッドが取り外せます。


当然パッドスプリングも一緒に取り外しておきます。

※ブレーキパッド再利用する方はパッドに油脂類がつかないように隔離しておきましょう


取り外したブレーキパッド…薄すぎワロタw




2.キャリパーの分割

下記のボルトを4本を外すとキャリパーがパッカーンします。

ですがこのボルト、ちょっと特殊でしてトルクスネジになっています。

普通の六角ソケットでは外せません。E12のトルクスソケットが必要です。


必要になるE12にトルクスソケットです。




無事キャリパーが割れました。下記のジョイントシールは要新品交換になるので外しておきます。

また割れたとき、中に残っているブレーキフルードがダバァするので注意が必要です。




3.ブレーキピストンの取り外し

ブレーキピストンを取り外します。ホーネットは対向4ポッドなので当然ピストンは4個です。



ブレーキラインがつながっていれば、キャリパーを割る前にレバーを握ってピストンを押し出して外すこともできますが、今回はキャリパー単体でのオーバーホールになるので、ピストンを外すには圧縮エアー、もしくはピストンプライヤーが必要になります。

ピストンプライヤー


実は私、この時ピストンプライヤーを持っていなく、いつもサークリッププライヤーにゴム管をつけて代用していたのですが、このピストンは固着が激しく代用品ではまったく歯がたちませんでした。※保証はできませんが、サークリッププライヤーとゴム管で固着してないピストンを外した実績はあります


幸いにもコンプレッサーは持っていたので苦労しながら圧縮エアーで外しましたが、すぐにピストンプライヤー買いました。※下記動画の2:48~6:53




また、普通のプライヤーでピストンつまんで外してる方もいらっしゃるようですが、固着が激しい状態でそれをやると養生していてもピストンの外径に傷をつけかねません。ピストン外径に傷がついたら基本的に使用はNGです

普通のプライヤーの使用は否定はしませんが、状態をみながらより慎重な作業が必要です。


ちなみにピストンプライヤーは2,000円前後で買えます。




個人的にはピストンをダメにするリスクを背負いながら作業するより2,000円の投資で安心と効率を手にいれた方が絶対にいいと思います。今後のブレーキメンテナンスにも絶対に役立つはずです。


少し話がそれましたが、無事にピストンを外すことができました。


ピストンが入っていた穴にピストンシールとダストシールがついていますが、これらは新品交換が必要です。※ゴムの輪っか


内径に傷をつけないように注意しながら精密ドライバー等でひっかけて外しておきます。





各部品の洗浄


次はブレーキダストで真っ黒になっていた各部品を洗浄していきます。


灯油と真鍮ブラシ、スチールウールで汚れをおとしていきます。

ワイヤーブラシ等の洗浄する部品より硬いものは部品にダメージを与えてしまうのでダメです。

特にピストン外径やシール溝には傷をつけないように注意が必要です。


中性洗剤でも汚れは落ちますが、洗浄能力は灯油には勝てないので全バラ時は灯油洗浄をおすすめします。

もちろん灯油洗浄後はパーツクリーナー等で灯油の油分や残った汚れはキレイに落として下さい。



ピストンシールの取り付け溝は結晶化したブレーキフルードが溜まりやすいのでリューターにホイール型の真鍮ブラシをつけてキレイにします。


結晶化したフルードはピストンシールの弾性を妨げピストンの戻り具合に影響を及ぼすので、オーバーホール時は入念にキレイしておくとベターです。

リューター+ホイール型ブラシでシール溝掃除中…


また、機能的に影響がない箇所もサビや汚れをしっかり落としてあげることでより愛着がわきますし、広義的に考えれば今度のメンテナンス性にプラスになります。時間に余裕があれば細部までこだわって洗浄してあげましょう。


ちなみにキャリパーは手の届かないフルードの通路があるので仕上げに中性洗剤と大量の水で洗い流してあげました。※洗浄後はしっかりドライヤーで乾燥させました

中性洗剤でゴシゴシ…


あと、MUSTではありませんがピストンはピカールで磨いてあげます。


効果がわかるほど繊細なブレーキセンスは私にはありませんが、ピストンシールとのフリクションロスが減ってプラスの効果が期待できるはずですw





キャリパーの組み立て


各部品を洗浄し、しっかり脱脂乾燥させたらいよいよ組み立てです。

予め新品交換が必要になる下記の部品を頼んでおきました。


・シールジョイント(ホンダ純正45103-MR7-006):167円

・ピストンシールセット(ホンダ純正06451-KV3-405):561円×2=1,122円

・ピストンシールセット(ホンダ純正06451-KV3-406):561円×2=1,122円

※2019年8月の価格




1.シール類の組み付け

キャリパーに新品のダストシールとピストンシールを組み付けます。


それぞれのシールをざっくり説明します。


ダストシールはピストン摺動部にゴミが入らないようにする為のものです。

一方ピストンシールはブレーキフルードが漏れないようにし、油圧がしっかりピストンにかかるようにする為のものです。

あと両方には押し出されたピストンを戻す役割もありますね。


1つのピストンに対しダストシールとピストンシールの2つがつくことになります。


また、ホーネットのブレーキはピストン径がΦ30mmとΦ27mmの2種の異径4ポッドタイプなので、シール類もそれぞれサイズが変わり全部で8ケのシールが必要です。


下記の分厚いモノがピストンシールで、薄く細い方がダストシールになります。



取り付けは特に難しいことはありません。

シールがこじれないように注意しながら手で組み付けるだけです。サイズを確認しピストンシールは奥ダストシールは手前になるように組みます。(キャリパーの溝形状でどっちがどっちだかわかると思います)


また、組み付ける前にピストンシールにはブレーキフルードを軽く塗布しておきます。


あと、キャリパーのフルード通路連結部に新品ジョイントシールも忘れずにつけておきましょう。




2.ピストンの組み付け

続いてピストンを組み付けます。


ピストン外径に薄くシリコングリスを塗り挿入する際のシールとの初期馴染みをよくしてあげます。


組み付けたダストシールにも薄く塗ってあげるとよりいいと思います。



あとはシールがこじれたり噛んだりしないように優しく穴に挿入します。

穴には優しく挿れる…紳士のたしなみですね。




3.キャリパーの結合

次はキャリパーをくっつけます。


合わせ面に異物がないか確認し4本の結合ボルト(トルクスネジ)で締めます。


締め付けトルクは2.4kgmなので、0.8kgm→1.6kgm→2.4kgmと各ボルト順番に締めればOKです。


バイクは自分の命をのせて公道を走るものです。ブレーキは重要保安部品で生命に直結します。バイク整備におけるトルク管理はとても重要です。

整備不良により自分の命や、最悪他人の命にまで危害が及ぶ可能性があります。

トルクレンチ持ってない方は購入することを強くおすすめします。




4.ブレーキパッドの取り付け

最後にブレーキパッドを取り付けます。


もはや寿命のパッドがついていたので、今回は新品交換します。


取り外しと逆の手順でつけるだけです。

パッドをキャリパーにいれ、パッドスプリングをセットしパッドピンをブレーキパッドの穴に通して締め、最後にプラグキャップを締めます。


あと忘れずにブリーダースクリュー(エア抜きボルト)も締めておきましょう。



実際の組み付け時の作業は下記動画の9:55~14:03あたりでご覧になれます。



無事オーバーホールが完了です。



あとはVTRに取り付けてブレーキラインのエア抜きを行うだけです。

ちなみにVTRへの取り付けには、Nプロジェクトからでてるニッシン4ポッドキャリパー用の専用キャリパーサポートが必要です。(下記)

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

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価格:6804円(税込、送料別) (2019/9/12時点)




実際にVTR250への流用取り付けや制動距離の変化についてはこちらの記事にまとめてあるので是非ご覧ください。

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それでは最後までお付き合いありがとうございました。


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